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我闘姑娘シーズン2 「プロレス少女たちの野望Vol.1」
第1話 寒い。とにかく寒い。ぴゅ〜
 
 待ちに待った2006年最初の我闘姑娘興行。この日は、メールから始まった。
 そのNEOからのメールマガジンによると、同日夜の興行が2時間遅れになるという。
 間もなく、今度は友達からのメール。
 「試合開始2時半に」
 どうやら会場予約のミスがあったらしい。とは言っても、すでに電車の中。とりあえずどこにも寄らずに会場に向かってみる  
 ことにした。商店街を抜けて裏の車道の突き当たりを右に折れると、一目見て選手と分かる姿が4人、5人。
 ちょうどリング機材の搬入が始まるところらしい。試合開始の3時間も前に会場に着くなんて初めてのことだから、こういう
 場面に出くわすのも初めて。
 その中、スタッフや他の選手に混じって早乙女未来が普通に鉄柱を運んでいる姿に、軽い感動を覚える。
 当たり前と言えばそうなのだろうが、(成人式というイベントがあったとはいえ))随分と長く実家に帰っていたようだし、今大
 会も調整不足で欠場という事前発表もされていた。ひょっとして、実はもう団体を離れたのでは?と危惧していただけに、
 これは思わぬ嬉しい光景だった。
 さて、ファミレスででも時間を潰して・・・
 とはいかない。次回興行のチケットを発売するというのだ。
 チケット問題については今回ヒヤヒヤしただけに、ぜひとも押さえておきたいところ。

 ぴゅ〜〜〜〜

 冷たっ!
 日の光はそこそこにあるものの、とにかく風が冷たい。そして、強い。
 「403号室に行かれた方いらっしゃいますか?今はもうそこではチケットの引き換えは行っていませんので」
 美紀さんが、たむろしている我々に声を掛ける。今しがた友達がそちらに向かったばかりだ。
 「伝えておきます」「よろしくお願いします」
 整理券をもらった後は待つ。ひたすら待つ。ガクガク。なんという時計の回りの遅いことよ・・・
 30分ほど待っただろうか?ようやく配布開始。
 「34番の方いらっしゃいますか?」
 来たっ!  南側の、売っている席の中でひな壇の一番高く真ん中あたりの券を購入。これで次回は安心だ。
 受け取るや、先に休んでいる友達の所へ直行、あったかい天ぷらそばを食べる。ふ〜。
 やっと落ち着いたかと思うと、もういい時間。紙テ巻き、残りをやらないと。
 建物内は人がうようよしているので、そこでやる勇気は初心者にはとてもなかった。
 結局、裏口から出てなんとか腰掛けられる場所で作業。ぴゅ〜。
 会場内に入ったのは、もうすぐ入場式が始まる、という時間だった。

            (つづく)



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