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我闘姑娘シーズン2 「プロレス少女たちの野望Vol.4」
第4話 たからもの              


春日はボディスラムを成功させるも、二段蹴りを連続して浴びてしまう。













しかし、カバーをクリアしてモダンタイムスで反撃する。



市井の次の攻撃はミサイルキック。









喉元に食い込む右足。

ミサイルも連発だったが、春日はブリッジで返す。




そして...

この後、春日の”勝負勘”が姿を現してくることになる。




二段蹴りをかわし、













スクールボーイ。













彗星キックも不発に終わらせ、逆に回転エビを仕掛けていく。

コーナーからボディプレスを放ち、
バックを取って持ち上げる。
市井に踏ん張られるや逆さ押さえ込み、
そしてクラッチ。








1、

2、

・・・!!!

間違いなく、春日史上最も3カウントに近づいた瞬間だった。
レフェリーが最後を叩いても全く不思議ではないタイミング。





勝利への執念と集中力は途切れなかった。

回転エビで再度フォールを取りに行く。

今度は市井がコーナーに走り、三角飛び式のボディアタック。
これも体を反転させてエビ固めを決める。

惜しい!!

春日の怒涛の攻勢に、場内には歓声が渦巻いている。




勝利の予感、或いは確信。
会場でプロレスの試合を見た人ならば、そんな”空気”を感じる試合を
見た事があると思う。ワン・ツー・スリーが、頭の中で現実よりも数秒
だけ先回りして展開されているような感覚。
そして現実が追いついた瞬間のカタルシスは、プロレスでしか体験
できないものだ。

場内を、まさにそんな雰囲気が支配していた。


しかし・・・



市井のハイが春日を捉えた瞬間、その”気”は潰えた。




カウント3。








「負けられない試合」に、春日は敗れた。

膝をついた姿勢の春日の前に、市井が立つ。

市井に対し、何やら語りかける春日。









「もう1回戦ってください」


「もう一度舞組で戦いましょう」


人差し指に込めた春日の願いはどちらだったのだろう。







市井は、反応を見せることなく春日の横を通り過ぎた。


そして土下座。

これは一体、何を意味するのか。








春日は諦める事無く、膝を立てて再度市井を見上げた。













しかし、そのまま踵を返し、リングを後にする市井。













春日は這いつくばり、両足でバタバタとマットを蹴った。



大好きな市井舞と舞組が、遠くに行ってしまう・・・



宝物を失くした子供のように、春日は何度もマットを蹴った。





    2.シングルマッチ20分1本勝負
     ○市井舞(12分29秒、二段蹴り)春日萌花×




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