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我闘姑娘シーズン2 「プロレス少女たちの野望Vol.4」
第5話 仮説              


夏樹、我闘姑娘として最後の試合。


対戦相手は零。
我闘姑娘第1号の生え抜きとして、絶対に負けられない試合だ。
そして、今ひとつ盛り上がらないまま終わってしまった2月の同カードの
リベンジという面から見ても、大切な試合。







試合は零のドロップキックからスタート。

正調、跪いたところに低空、
コーナーに振って串刺しと連発していく。










エルボー合戦の後、夏樹はおんぶスリーパー。
フロント式も狙うが、これは零がマットに叩きつける。

逆にスタンドのフロントスリーパーの体勢になったかと思うと・・・










タメを作ってそのままブレンバスターへ移行。

この辺りは力皇がよく見せる、ベアハッグからの移行に似た感じの動きだ。











夏樹がヘッドパッドで舞う。


ちょっと心配なのは、これほど頭を酷使し続けて大丈夫なのだろうか、
という事。
昔サッカー選手のヘディングによる脳への影響、みたいな記事を読んだ
事があった。夏樹の頭部に対するダメージの蓄積度合いはサッカー選手
の比ではないと思うだけに。






腕ひしぎ。
ロープに絡めて右腕を痛めつけた後、再度十字を狙うも、
零はロープブレーク。











ミサイルキックのフォームを見ただけでも、零のバランス感覚の
良さが伺える。
ただ、やはり課題はそこにどう気を込めるか、という点に尽きるだろう。



今日の試合。
感情移入しにくい試合になりがちという、零の欠点が克服されたとは
思わない。

だが、今日の試合は面白い。



2月の試合を「つまらない」と評し、その理由が見つからずに「宿題に
させてください」と書いていた。
では、今日はなぜ面白いと感じたのだろう?
正直、よく分からない。
一つ思い浮かぶのは、”こちら側の事情”というファクターだ。

夏樹が我闘姑娘を退団するという事実。
零が我闘姑娘第1号のレスラーであるという事実。
このままでは夏樹に勝ったのはさくらだけになってしまうという思い。
我闘姑娘を応援する者として、言葉は悪いが「勝ち逃げを許すな!」
という気持ちでこの試合を見ていたからなのではないか。



これはこの興行のずっと後の話なのだが、いい機会なのでここで書いておく。
「手を抜く」という発想をする事自体、レスラーとして決定的な何かが
欠けているように思う。
技云々以前の、技云々よりもっともっと重要な要素としての何かが。
さくらが憤慨するのも当然の話だ。









閑話休題。


のめり込めた試合であり、実際沸いた試合であったのは事実だ。

一進一退の攻防。
前回のフィニッシュとなったトリプル・サイクロンも決め手にはならない。
零はいい角度で入ったハイキックからのフォールをクリアされるとムーン
サルト。これをぎりぎりで返されると、再度コーナーへ。





宙に舞う。

写真を撮る方であれば同意してもらえるかと思うが、回転技を撮る場合は
頭が下になっている状態、つまり逆さの状態の時にシャッターを切る。

いつものように切った。

ぐえぇぇぇ

??? 観客の声が何を意味するのか分からなかった。落下の瞬間は
カメラのまばたきのために見えていなかったのだ。



ムーンサルトギロチンドロップ。

そうか、そういうことだったのか。この時観客の発した声は、ムーンサルト
フットスタンプ系の”キツい”技が繰り出された時に起こる類のものだった。
カウント3。敗れた夏樹は打ち所が悪かったようで、悶絶している。


ようやく立ち上がった夏樹を抱きしめる。
零、意地を見せたな。

そして、セレモニーが始まった。(続く)


    3.シングルマッチ20分1本勝負
     ○零(11分54秒、紅天女)夏樹☆ヘッド×


                 これって・・・ガラスの仮面?Σ( ̄□ ̄;)


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