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我闘姑娘シーズン2 「プロレス少女たちの野望Vol.4」
第6話 誇り              


両者並んで一礼。


しっかりと握られた手が印象深い。

セレモニーが始まった。
夏樹がマイクを取る。



みなさん、今日はどうもありがとうございました。
この一年間、すごい楽しかったです。
楽しかったのが一番です。
自分は一回プロレスを辞めて、やる事もなくて、
そんな自分にプロレスをもう1回やれる場所を与えてもらって、
本当に感謝しています。









自分は格闘技も辞めて、仲間もいなかったんで、
すごい、みんなといっしょにいるだけで嬉しかったです。
これからは新たに、また心を入れ替えて、奈苗さんたちと、
ドリームキャッチャーとして一緒に頑張っていきます。
でもプロレスを続ける限り道はみな繋がってると思うので、
またリングの上で会いましょう。
本当に今までお世話になりました。どうもありがとうございました。







ああ、「道は繋がっている」って、いい言葉だな。その通りだよ。

挨拶が終わるとテーマ曲に乗ってドリームキャッチャー総帥、
高橋奈苗が登場し挨拶。


そのあとに夏樹に言葉を贈ったのは、ひかりだった。




夏樹さんへ。
私が初めて夏樹さんと会ったのは、アクション体操の練習のときでした。
背は聖菜ちゃんと同じなのに、
(※場内爆笑で一時中断) パワーがあってすごいなあと思いました。
私が夏樹さんと出会う事ができたのは、2年生のときに今の学校に
転校してきて、その学校でえみさんがアクション体操をやっていました。
そのあとアクション体操の教室をえみさんが本格的に開くようになり、
声を掛けられて、教室に通うようになりました。
そこでプロレスというものに、初めて出会いました。
もし私が転校していなかったらえみさんに出会う事もなく、プロレスというものも
知らずに、夏樹さんにも出会う事がなかったと思います。
夏樹さんもプロレスと出会い、えみさんたちと出会い、この我闘姑娘に転校してきたんですね。




一年という短い間でしたけれど、いろんな事を教わりました。
いつでもかっこいい試合を見せてくれました。
夏樹さんがこの我闘姑娘から転校していくのはさみしいです。
私も新しい出会いが楽しくて、前の学校の友達とあまり会えなくなるうちに、
少し忘れてしまった事もありました。
夏樹さんにお願いがあります。 私たちの事を忘れないでください。
一緒にいた人を忘れないでください。 ひかりも絶対忘れません。
またリングの上で会える事を願っています。
これからも、もっともっと頑張ってください。 私も、これから我闘姑娘を盛り上げていきます。
私も、いっぱい練習して、技を磨いて、夏樹さんと戦えるように頑張ります。
夏樹さんも、ドリームキャッチャーで頑張ってください。応援しています。
我闘姑娘代表・ひかりより。



素晴らしい送辞だった。


夏樹がひかりを受け止める。

ドン。

2・3歩前に出た奈苗が、夏樹の背中を押した。



抱き合った体勢のまま、倒れこむ両者。

1、2、3、!

アイアンマン移動!!!

やられた。いくらなんでもこんな感動的な場面でタイトルの移動なんて、
全くの想定外だった。
場内に笑いと怒号、ブーイングがこだまする。




「ガンバレ!」が流れる。

誰もが飛んだり、跳ねたり。
肩を組んで、輪になった。








うるうるとぼやけた視界に、
ハルヒの姿が映った。



なぜ転ぶ(^_^;






春日の元へ駆け寄る夏樹。
互いの顔は笑っている。


ハルヒ、いい味出しすぎだよ・・・


(+ ̄ー ̄)フフッ




最後は全員で記念撮影。

よかった。
最高の形で夏樹を送り出した我闘姑娘に、敬意を表します。
そして誇りに思います。

誰が何と言おうと、
勝手に誇りにします。





注:挨拶は途中聞き取りにくいところがあったため、少しですが割愛している部分があります)  


   ・アイアンマンメタルヘビー級選手権
    ×ひかり(13時30分、押さえ込み)夏樹☆ヘッド○

        ※夏樹☆ヘッドが236代王者に




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