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 10年のあゆみ・元川恵美編 その4 
 1998年8月8日、後楽園ホール vs高橋奈苗 


 まず、写真のお話の前に・・・5月3日の橋本郵便局横広場、最前列で観戦しました。なぜかカードを 
 知らないまま見ていました。試合が進むたびに、頭の中で残りの選手を整理しながら。 
 そして、セミの選手が入場。これで頭の中リストに残ったのはきっちり4名。 
 ほほう、元川メインでタッグが・・・メイン。結局、元川は出てきませんでした(号泣)。 
 それでもリング上にはちゃんと4人が出ています・・・そう、前川を忘れていたのです!(^_^; 
 「俺は一体何しに来たんだ・・・」頭を抱えながら隣の友達につぶやいたのをはっきりと覚えています。 
 肺気胸という病気で緊急入院したと知ったのは、その2日後のことでした。 

 復活したのが6月14日、全女ジャパングランプリ・ジュニアリーグ公式戦。 
 入場式を辞退した元川が姿を現したのは第2試合。久しぶりに見る元川は・・・ 
 ネコになっていました・・・(^_^; 
 正直、元の姿の元川を見たかった。黒猫に対する違和感は、リーグ戦中も少なからずついて回ってい 
 ました。そして迎えた、この日のリーグ最終戦。 
 蓄積した腰の痛みに堪えながら、それでも勝負は決してあきらめなかった元川。2階からのニャンニャ 
 ン・プレスで高橋奈苗に勝利。事態は非情の優勝決定巴戦に・・・ 

      

 脇澤にはラマヒで勝ち。中西にはドラゴンで負け。3試合、いやこの日4試合目のリングに立ったとき、 
 腰には西堀に持ってこさせたコルセットが着けられていました。 

 泣きながらの試合。 

 ガンバレ!そう叫びながら、もう終わってくれと祈っているかのようにも思える場内の雰囲気。 
 俺もそうでした。もう、勝ち負けなんてどうでもよかった。ただただ、無事に終わって欲しい。 
 最後まであきらめなかったのは、あの場で元川一人だけだったのかもしれません。 
 そして俺の中で黒猫は、普段の元川恵美となんら変わりのない、とても大切な選手となったのです。 






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