アイスリボン応援サイト・アイスリボン ファイルズ




 10年のあゆみ・さくらえみ編 その3 
 2004年10月31日、新木場1st RING 















 「ただものではない」 


 それはもう、ずっと思っていました。 
 元川恵美を元川恵美として初めて意識した、JWP両国大会向けの 
 記者会見のときから。 

 週プロの須山記者が旗揚げの思いを聞かされたとき、「この人は 
 どうかしてしまったんじゃないかと思った」、というような事を旗揚げ 
 戦のレポートの冒頭に書いていたと思います。 
 すごく納得できるエピソードでした。 
 元川のキャリアと、言ってしまえば実績で団体を旗揚げするなどと 
 聞かされたら、誰だってきっとそう思うに違いありません。 

 でも、決してそれだけじゃない。 
 頭の片方で、 
 「ああ、元川だったらやりかねないなあ」 
 そう思う自分も、確かにいました。 
 今まで見てきた元川の点と点を結び合わせたなら、不思議でも何 
 でもない事のように思える。 

        

 と同時に、 

 「困ったなあ」 

 とも感じました。 
  
        


 今まではただ単純に好きでいればいいだけだったのに、と。 


 「尊敬」 


 新木場で元川の、いや、さくらえみの願いの一つが実を結んだ光 
 景を眺めながら浮かんだ言葉です。そこまでやらなくていいから 
 もうちょっと近くにいてくれよ、と思ったり。 
  
  
   


 超満員の場内。ひとつひとつの反応が、ものすごく暖かかった。 
 最後、「ボコッ」という鈍いキックの音は、市井舞という新たな 
 スターの誕生を告げる鐘の音のように聞こえた。 
  

 心残りは、ひとつだけ。 
 蒲原唯に、試合をさせてあげたかった・・・ 






[BACK]