2000年2月20日(日) FMW (木更津倉形スポーツ会館)



      旅っていいなあ。



   写真では分かりづらいが、雪にはかなりの勢いがあった。


その旅は雪で始まった。
確かに雪かもと言われてはいたのだが、本当に降るとは...
とりあえず、早めに出かける。
というか、知りうる限りでもすでに2名は現地入りしてる
との事だ。こうしちゃおれん!




電車、とりあえず問題なく動いているようだ。
ホームに降りて、街を眺める。


   傘をさして歩く街の人々。



今回は終点までの気楽な乗車。
終点に着き時計を見るとまだ40分ほどは余裕がある。

  コラーゲン、コラーゲン・・・

呪文をつぶやきながら駅ビルの食品売り場を
徘徊する。いいものがなかなかなかなか見つからない。
お茶売り場を眺めてたら、「いかがですか?」
と、おねえさんがお茶を入れてくれた。
お、けっこうおいしい。
こうにう。



前回同様、車の旅。ありがとう。
無事合流して乗り込む。
今回も遠足気分だ。
前夜に握ってもらっていたおにぎりをいきなりパクつく。
アクアライン。
前回はとてもいいい天気だったけど、今日は何も
見えない。ちっと残念。
ヘリコプターもヒコーキも飛んでいない。すごく残念。


到着。
「10分早けりゃ間にあったのに」
撮影会の申し込みの話だ。ありゃ、悔しい。
チケットを買っていると横で

「元川選手ご希望のかた〜」

というあんちゃんの声。
お金を払いながらちらと中を見ると元川がいた。
とても柔らかな表情。


さて、どうやって時間をつぶそうか?
このへん、何もないんだよねー。
向かいの建物に入る。
バッティングセンターに並設して、ゲームコーナー
があった。
とりあえず、コーヒーを飲んで暖を取る。
と、向こうの方にキャッチャーで吊りあげてる男がいた。
そう、おぢからじいにスピード出世を遂げた、あの男である。
「200円で取れちゃったよ。」
じい、なんか、満足げだ。

自称キャッチャー道参段のあちし、黙っているわけにはいかん。
硬貨投入。

 あら。

 あら?

 あららら!?


何度も虚空を掴むクレーン。

おい!参段だぞ!そこんとこヨロシク!!

そう念じてやっても状況は変わらない。
じいの顔がますます、生気を帯びていく。
両替。
ついにキュプチャー!
持ち上がった。

   おおお

と、じい&立ち合い人。
その歓声が、

   あ〜

という嘆息に変わったのはその直後だった。
すとん。

そのラスカル、ゴールまで辿りつくことなく途中で
すべり落ちた。
すでにどのラスカルも掴める体勢ではなくなっている。
断腸の思い、とはこいういう事を言うのだろう。



■第0試合 キャッチマッチ
○じい(200円)あちし×

   注)FMWの興行で組まれた試合ではありません。


  うう、会場入りを前にへこんだ。





そろそろってこって戻る。
開場始まってた。
入る。
懐かしい。まさに、あの会場だ。
あの暑い日、会場入りしたとたんに太股の筋肉が
緊張でがちがちになった。
そして、敵も作った(笑)
あのときとまったくおんなじ位置に張られた、シャイニーガール幕。
時計の針があのときに戻ったかのようだ。
ああでも、あの頃はシャイニーなんて書かれてはいなかったっけ。

様々な思いが浮かんでは消える。
ふう。


まだ開始には時間がある。
とりあえず、
貸してもらってくやしぃ写真撮影(^_^;




   遂に倉形の舞台に進出したラスカル




■第1試合
タニー・元気 vs 元川・中山

カメラを構える、ファインダーを覗く。
何か昨夏に増して照明が暗い気がする。
ちゃんと写せるのか?
当然800のフィルムにはしてるけど。
某氏がまったくおんなじことを言ってたという話を聞いて
やっぱりそうか!と確信した事がある。
元川って瞳の反射率が異様に高い。
800で撮ると、赤目に写ることがすごく多いのだ。
だから倉形お写真、なくなくアップできなかった写真もある。
結論。
元川恵美は、
西堀幸恵に負けず劣らず、
キラキラさんである。


試合。先発は中山であった。
ドロップキックでカットに入る元川。
タッチ。
とたんに東側の一角が熱狂的な声援。
あろはー!!
との声で、同級生だろうと確信する。
そのあまりのピュアな応援に、ひとり静かに感動してしまった。

ロメロでタニーを吊り上げる。
元気のアルゼンチンはきつそうだ。
これをロープブレイクに持ってくあたりは元川。
その直後、ロープにしがみついてしまった、元川を見て、
ヨネ原人との戦いがフラッシュバックしたのは自分だけではないだろう。

元川、出ずっぱりとなる。
「ああ、ちょっとローンバトルだなあ・・・」
そうつぶやいたら、横にいた識者曰く、
「ねえさん体調悪いからさ。」
ああなるほど、そういうことか。

バックドロップ。膝に手を当て、余裕の元気。
ロープ。元川、にやり。
Gドラ、今回は3度4度の応酬の末、切り返した。
よしよし。そういう対策の成果、ってのを見たいんだ、
すっと追いかけてる者としては。
ねえさん、
リバースの雪崩式DDTには驚いた。

  ゴン

今の頭っから落ちなかったか!!?
こっれはアブナイぞ。

そして、ダブルの雪崩式フランケン。
そして。
リング外に落ちた元気。
コーナーに上る元川。
やるのか?



   飛んだ!!!


やはりいつもとは全然違う感慨。
でも、今後も闘いを続けていくためにはきっと、
絶対に必要な舞いなのだ。

リング上ではねえさんの、バスト。
でもこっちはそれどころじゃなかった。

×タニー(11分49秒、ダイヤモンド・バスト)中山○


■第2試合
山崎・佐々木 vs 邪道・中川

佐々木の喉輪が好きだ。
がしっ!!ってカンジで首をつかむあの様が
いいんだよね。
フェバリットいくぞ!
っていうのをものすごくわかりやすく見せてる。
しかし、今日はそこをやられました。
受けた邪道が、下から極めた。
見栄が大きい分、今後こういう切り返される展開も増えてくるかも
しれないけど、がしっ!!はやり続けてもらいたい。
わかりやすくてパワーがあってという、古き良き時代のガイジンの
ようなレスラーになって欲しいなあ。

×佐々木(14分42秒、桜庭絞め)邪道○


■第3試合
C・ボーイ vs 外道

最後は回転エビに端を発した切り返し合戦で。
外道の試合でした。

×ボーイ(4分56秒、エビ固め)外道○


■第4試合
金村 vs大矢


試合開始後、やおらマイクを取る金の字。

ん??

大矢剛功は元・猪木の付け人、金村キンタローは元・プロレスバカの付け人。

だから勝ち目はない、ってさ。うひゃひゃ。

序盤はずっと大矢のヘッドロック。
何をやられようがそのクラッチを切らない。
延々と言っていいほどだったけど、場内ダレた感じはナシ。
この地味な技ひとつで持たせてしまう、というのはさすがだ。

試合、「黒田ごめんなー!」
と言いつつ鉄柱攻撃。「なんだあ?」という表情で、
舞台幕の向こうからひょこっと顔を出す、黒田最高!(^o^)

最初にマイクで振っておいて金村、繰り出したですよ、卍固め。
その後はまあ当然の如く大矢が直伝(ってことはないだろう
けど)の卍。
ゴング。
フルタイム。いい試合でした。堪能。


△金村(30分時間切れ)大矢△



■第5試合
市原・ウイリー vs リッキー・黒田

ウイリー。
パスカとの試合、見たいなあ。
いや、なんかこの好敵手の戦いは地方で見たい気がして。
ずううううっとやってくれないかなあ。
堀田さん vs 藤井君みたいに、
観客が「またかい!」ってツッコミながらもなぜか嬉しげ、
そういうカードだと思う。

リッキー&黒田組、華があっていいね。
入場時からわくわくさせてくれるもの。
面白かったのがウイリーvs黒田の局面。
リッキーの的確なアドヴァイス(笑)に元気な返事を返す黒田。
なんかいい場面だったな、初々しいというか。
市原、地方に来るととたんに色がなくなる、っていう印象がある。
確かによく飛ぶんだけど、これだけではきついかもなあ。
もう一色くらい何か、欲しいとこっす。

×市原(11分21秒、ハードロック)リッキー○

試合後もノリノリのリッキー、四方にケツ見せ(^_^;


■第6試合
マホーニー・京子・冬木 vs ランス・雁之助・H

試合、ランスの教育マッチみたいな展開になった。
マホーニーの凶器攻撃でおびただしい流血、
顔面が真っ赤だ。
反撃。凶器を奪い取る。
しかし、悲しいかな当たりが弱い。
寸止めとは言わないまでも、遠慮が十分に見える
凶器の使い方。
あれだけやられた後だけに、やりようによってはイッキに
観客の声援を集めるのも可能な状況だったけど、
そこまでには至らなかった。

京子。特にその戦いぶりにこちらも特に注目、
ってかんじはなかった。
何でだろ?やっぱ違和感がないからかな。
今目の前の試合がごく当たり前のタッグマッチと思わせてしまう
ってのはやっぱ、凄いことなんだろう。

○マホーニー(15分25秒、ノークラックスイート)ランス×


試合終了後、マットばんばんの初体験。
う。
まだ、修行が必要ですわ。照れがある。
全般的にカタい感覚の初体験のなかで
緊張が解けた瞬間が2回ばかりあった。

最初は、マホーニーが長々とマイクアピールしたとき。
京子がこっちを振りむいて、
「通訳しますとー!」と言った。
「しますとー!?」
そう尋ねたんだけどマママのポーズで訳してはくんなかった(笑)
あとは同県人・雁ちゃんがやってきたとき。
「ういーっす」
といいながら手を差し出してたのであちしも
「ういーっす!」といってタッチした。


それにしても、

  これからだぁ!
 
の唱和、少なかったなあ。ちっと驚いた。




客出し。ぞろぞろと客が引き上げていく中、
うちらはなぜか音響さんのところにいた。


     ん。アレは?

机に異なものが置かれているのを発見する。





    なぜラスカルがこんなところに!?




   注)写真は舞台の上に座っていた頃のものです。


取ってりゃあちしも今頃は地元の人に・・・

負けた俺が悪い。
全て自分自身の問題だ。
神様、試練を与えてくれてありがとう
と、俺は言おう。



帰る。
車に戻ろうとしたとき、

ああっ!!

っと叫んだ。
あの有刺鉄線型ピンが、光ってる!!!




やはり只者ではなかった有刺鉄線型ピン


この前来た時は日が長かったんで、点灯してなかったんだなあ。
何かものすごいものを見てしまったというとくとく感で胸いっぱいに
なりながら帰る。

まだ帰らない。
木更津っつったら寿司だろう、寿司!
待望の、寿司。
噂のブルジョワ寿司(あくまで仮称)にたどり着いた。
ここで失敗を実感する。
昼間のおにぎりが、ネックに(^_^;
皿の積み具合が、鈍い。
でも大トロ・・・・
おいしゅうございましたあ!ぺろーり(平らげる音)。
ほおばったとたんに、にんまり。
なぜなんだろ、海のおいしいものってにんまりしてしまうよねえ。
このにんまり加減、陸のものではあんまりない気がする。
充実した一日。
この日を与えてくれたあらゆる物・すべての人に
深く感謝ー。




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